かわかぜ

令和5年2月号

「佼成」1月号 ご法話を拝読して

みんなが「元気」な一年をすごせるよう、工夫させていただこう

川崎教会長 渡邊浩志

会長先生の今年の祈り

今年1月号のタイトルは「健康は最高の利得」と題し、小題は《私たちはいつでも「元気」》と、《菩薩行は健康行》とあります。最初の小題では、日本人が元日を大切にし、年のはじめに「このように生きよう」と、心を定めて生きてきたことを踏まえ、会長先生は、新型コロナウイルス感染症の蔓延、ロシアのウクライナ侵攻等々の世情不安を鑑みて《みんなが「元気」な一年をすごせるよう、工夫をさせていただこう》と、令和5年の祈りをお示しくださいました。そして、「元気」の「気」とは「生のエネルギー」で、万物生成の根源をなすものであり、人間を含めた万物一切のおおもとは、いきいきとした「気」のはたらきにあふれ、私たちが本質的に「元気」な存在であること。また、儒教が〈大自然は、宇宙がはじまって以来、休むことなく整然と調和をたもちつつ、つねに健やかである(天行は健なり・易経)〉との教えから、私たちの本質が「健やか」であり、私たちがもともともっている「生のエネルギー」のはたらきを損なわず、健康で元気に生きることが大切と深めてくださいました。

後段の小題では、お釈迦さまのお心を法句経から「健康は最高の利得」であること、そして「満足は最上の宝であり、信頼は最高の知己であり、ニルヴァーナ(貪瞋痴を滅した境地)は最上の楽しみである」ことを引用され、本来、健やかで安らかな私たちがなすべきことは「足ることを知って、まわりの人と仲よくし、欲や怒りや自己中心の心にふりまわされないことが大切」であり、たとえ病気になったり、老いて体の機能に支障を来したとしても生かされていることに感謝し、調和のなかで安心して生きられることが「真の健康」であるとお説きくださいました。最後に、人を思いやる中で実践する六波羅蜜の菩薩行は、私たちの日々の大切な精進であると同時に、自分本来の元気を活性化させて、人さまにも元気を与える「健康行」であり、菩薩行こそ、私たちの「気」を溌溂とさせるものであると力強くお示し頂きました。

この一年、会員さんをはじめ多くのご縁ある方々のお幸せを願う菩薩行に、より一層取り組ませて頂き、自他共に元気になりましょう。

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